すい臓がんのことを知っていますか?

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膵臓がんは、ほかのがんよりも早期発見が難しいがんだと言われています。また治療が難しいがんの一つとも言われていますが、それは一体なぜなのか、皆さんはご存知でしょうか。

そこで今回は、皆さんにまずは膵臓がんのことを知っていただくために、膵臓がんについて詳しくご説明するとともに、膵臓がんの初期症状や検査方法、罹られた場合の治療などについても詳しくご紹介してまいります。

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膵臓がんとは

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膵臓がんとはどのようながんなのかをご説明してまいります。

膵臓がんは膵臓にできる「悪性腫瘍」のことを意味しています。そして、一般的に膵臓がんというと全体の約9割を占めるのは「浸潤性膵臓がん」といって、臓器の最も表面にある上皮細胞にできたがんが、臓器の実質細胞まで広がった状態を言うがんが多いと言われています。

膵臓は膵頭部、膵体部、膵尾部という3部位に分けられており、膵臓がんも発生する部位によって「膵頭部がん」「膵体部がん」「膵尾部がん」と分類されます。
このうち膵臓がんで最も発生しやすいと言われているのが「膵頭部がん」で、全体の60%を占めているそうです。また、膵臓組織の中でも、膵臓の中を通っている膵管に発生しやすいという特徴があり、膵管の上皮に存在する腺細胞で異常をきたした部位から膵臓がんを発症すると考えられています。
しかしこの膵管がんは膵臓がんの約95%を占めているものの、膵臓の実質である腺房細胞由来のがんは3~5%にすぎません。

膵臓はお腹の奥深くにあることもあり、先程にも述べたように、ほかのがんよりも早期発見が難しいがんだと言われています。
多くの場合がすでに治療困難な進行がんの状態で発見されるため、ほかのがんと比べても膵臓がんは死亡率が高いと言われています。

これは、膵臓がんは40歳を超えると急激に羅患者数が増加すると言われていて、日本の高齢化とともにすい臓がんになりやすい年齢層が増えているとみられます。

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膵臓がんの原因

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膵臓がんの原因としては、生活習慣や膵臓の病気、遺伝的要因などが挙げられます。
たとえば生活習慣では喫煙や肥満、お酒の飲みすぎなどが原因とされており、タバコやお酒の摂取量が多ければ多いほど、膵臓がんの発症リスクが高くなるとされています。

また膵臓がんを発症した方の既往歴を調べてみると、最も多いのが糖尿病で、慢性膵炎から膵臓がんを発症する患者も多く見られるといいます。これらはいずれも膵臓の病気であり、膵臓の障害とがんの発症に関わりがあることが裏付けられています。

一方、遺伝的要因としては、家族が膵臓がんや膵炎になった人は膵臓がんになりやすいことが分かっており、膵臓がんに遺伝性があると考えられています。

しかし、膵臓がんの原因となりうる危険因子について、高い確率で膵臓がんを発症する特定の危険因子の発見にはまだ至っていなく、膵臓がんの定期検査を受けることでしか現状発見が難しい状態です。

慢性膵炎とは

約60%がアルコールの過剰摂取によるといわれている「アルコール性慢性膵炎」をはじめ、慢性膵炎は膵臓に炎症が繰り返し起こることで、徐々に膵臓の外分泌腺細胞が破壊され、壊れた細胞の代わりに線維細胞が増えて硬くなり、徐々に膵臓の機能が低下していきます。
また膵臓の内分泌機能も低下するため、慢性膵炎の方は糖尿病を発症しやすくなります。

これらの症状を持つ慢性膵炎は、膵臓がんのリスクファクターと明確に位置付けられており、慢性膵炎から膵臓がんを発症する率は、なんと膵炎ではない方に比べて13倍も高かったというデータもあるそうです。

膵炎の発症から3年以内が膵臓がんの発症リスクが高いとされており、多くの場合膵炎と診断されると膵臓がんの可能性も考慮して検査を進めることになります。

多くが膵炎を発症してから膵臓がんに移行するため、慢性膵炎の患者で以下の症状が認められた場合はすぐに膵臓がんを疑って精密検査を行います。

・背部痛
・腹痛
・黄疸ができた
・体重減少(食欲不振なども含みます)
・糖尿病の悪化

糖尿病とは

糖尿病とは、血糖値をコントロールするホルモン分泌の異常により起こる病気で、そのホルモンは膵臓で分泌されます。したがって、ホルモン分泌が低下している場合、膵臓の機能低下を意味します。

そのため、糖尿病の悪化も膵臓がんの一つのサインと考えられており、血糖コントロールの悪化や体重減少、食欲不振、家族歴のない糖尿病の場合は、膵臓がんを疑って精密検査をする必要が出てきます。

肥満

肥満などの体重過多は、膵臓がんの危険率を増加させることが分かっており、肥満に至る食生活、たとえば高脂肪や高カロリーな食事などもリスクファクターとして関係していると言われます。
特に若いころに肥満だった場合は、膵臓がんの発症リスクが高くなることが分かっています。

遺伝

一説には、膵臓がん患者の家計を調べたところ、その3~9%に血縁者に膵臓がん患者がいることが分かったといいます。また、家族に膵臓がん患者がいる場合、本人が発症するリスクはいない人に比べて2~3倍になるとも言われています。

膵臓がんになりやすい遺伝的な病気としては、以下が挙げられます。

・遺伝性膵炎
・家族性大腸腺腫ポリポーシス
・ポイツ・ジェガース症候群
・家族性異型多発母斑黒色腫症候群など

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膵臓がんの初期症状

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膵臓がんの特徴といっても過言ではありませんが、膵臓がんの初期症状はあまり見られないことが有名で、そのため発見が遅れてしまったり、発見された時にはすでに進行がんであることが多々あります。

また発見された時にはすでにステージ4の進行がんであったということも少なくありません。それほどに、自覚症状として出てくるような初期症状があまり見られないということです。

初期症状とは

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膵臓がんが進行すると、以下のような症状が現れます。

・腹痛
・食欲不振
・体重減少
・腰痛
・背部痛
・黄疸ができる
・糖尿病の悪化

一番自覚症状が多いとされているのは腹痛で、腰痛や背部痛も起こりがちです。また割合としては少ないですが、中にはそれまで好きだったコーヒーやワイン、タバコが嫌いになるといった嗜好の変化が現れることもあるようです。

しかしこのような症状が出ても、日常起こり得そうな症状のために大したことないと思い込ませ、通院を遅らせてしまうことで膵臓がんの早期発見を難しくさせていると言われています。

また、急性膵炎や慢性膵炎、膵臓がんなどの膵臓の病気は、何らかのきっかけで急激な症状が現れることがあり、その多くは飲酒や脂肪分の多い食事の数時間後に現れます。
この症状はしばらくすると治まることもありますが、決して完治しているわけではないので、以下のような症状の場合はすぐに病院を受診する必要があります。

・みぞおちから左上腹部にかけての激しい痛み
・背中の痛み(背部痛)
・吐き気や嘔吐
・40℃近い高熱
・下痢やお腹が張るなどの胃腸の調子が悪い
・白目が黄色くなる
・尿の色が濃くなる

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なぜ膵臓がんは進行がんが多いのか

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膵臓がんについて先程からご説明してきましたが、なぜ膵臓がんは初期症状があまり見られずに、見つかった時には進行がんが多いのでしょうか。

それは、胃がんや大腸がんなども上皮細胞にがんができやすいのですが、これらの臓器には上皮細胞の下に粘膜下層や筋層があるため、がんの進行に時間がかかります。
それに対して膵臓というのは、膵管には上皮細胞の下には何もないため、がんの進行を妨げる組織がなく、すぐにがんが浸潤してしまうためです。

さらに膵臓の周りには太い血管やリンパ節が存在しているため、これらにがんが浸潤することで全身にがんが転移しやすく、結果として周囲のリンパ節や隣接する組織にまで広がってしまった状態で見つかることが多く、こういった状態を「進行がん」と呼ぶのです。

膵臓がんの検査とは

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膵臓がんかどうかを見極める検査として、CTやMRIなどがあります。
最近ではCTやMRIなどの画像診断技術が格段に向上しており、膵臓がんの検査で2㎝以内の小さながんでも発見できるようになってきたといいます。

膵臓がんの生存率

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重ねてになりますが、すい臓がんはほかのがんと比べても死亡率が高いがんと言われています。

また、厚労省が公表している人口動態統計によると、昭和56年以降年々確実に増加の一途を辿っているといいます。同様に膵臓がんでの死亡者数も年々確実に増加しており、臓器別がん死亡数では、男女全体で肺がん、胃がん、大腸がんに次いで第4位と言われています。
実際、患者の多くが発見から2年以内に亡くなっているというデータがあります。

なお、膵臓がんの羅患者数と死亡者数がほぼ同数であることからも、発見後の治療が非常に困難であるがんであることが窺えます。

また、がんの治療ではよく「5年生存率」という判断基準を用いるのですが、これは手術などの治療を行った後に5年間でがんの再発がなければ完治したと考え、その後にがんが発生した場合は別のがんと考える考え方です。
これに対して膵臓がんの生存率は、早期発見が難しく手術を行えないことも多くありますが、手術が行えたとしても3年以内に再発する可能性が極めて高く、5年生存率は10~20%程度とされています。
またステージ1の場合の5年生存率は約60%となっており、以前に比べてやや向上していますし、ステージ0の場合の5年生存率はほぼ100%が期待できると言います。

ちなみに日本膵臓学会の過去20年間の治療成績によると、ステージ2の5年生存率は44%、ステージ3で24%、ステージ4aで11%、ステージ4bで3%となっています。

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膵臓がんの治療とは

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それでは膵臓がんと診断された場合、その治療方針を決めるうえで重要なのは、がんの進行度を示す「ステージ」があります。このステージが何なのかによって、治療方針を決めていきます。

膵臓がんのステージ分類

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本来はステージ表記はローマ字数字ですが、分かりやすく1234で表記します。

ステージ0

浸潤のない非浸潤がんと呼ばれる状態です

ステージ1

膵臓がんの大きさが2㎝以下のもので、がんが膵臓内部に限局されており、リンパ節への転移がない状態です

ステージ2

膵臓がんの大きさが2㎝以下で膵臓内部に限局しているものの、病巣に近い第1群リンパ節転移がある、または膵臓がんの大きさが2㎝以上であるが膵臓内部に留まっており、リンパ節転移がない状態です

ステージ3

膵臓がんの大きさが2㎝以下で膵臓内部に限局しているが、病巣からやや離れた第2郡のリンパ節転移がある状態です
または、膵臓がんの大きさが2㎝以上であるが膵臓内部に留まっており、第1群までのリンパ節転移がある状態です
もしくは、がんの浸潤が膵内胆管・十二指腸・膵周辺組織のいずれかに及ぶが、リンパ節転移はないか、第1群までのリンパ節転移に限られる状態です

ステージ4a

膵臓がんの浸潤が膵内胆管・十二指腸・膵周辺組織のいずれかに及び、第2郡のリンパ節転移がある状態、またはがんが膵臓周囲の血管に及んでいるがリンパ節転移はないか、第1群までのリンパ節転移に限られる状態です

ステージ4b

膵臓がんが膵臓周囲の血管に及んでおり、第2群のリンパ節転移がある状態です
または、病巣から離れた第3郡のリンパ節転移があるか離れた臓器に転移がある状態です

膵臓がんの治療法とは

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膵臓がんの完治が期待できる治療というのは、病巣を完全に取り除く手術療法ですが、がんが遠隔転移している状態では行えないのが現状です。実際、手術療法によってがんの摘出が行われるのはステージ3までで、ステージ4aでは一部の場合で摘出が可能、ステージ4bでは不可能とされています。

抗がん剤治療

化学療法と呼ばれる、いわゆる抗がん剤治療は、膵臓がんの完治を目指す治療ではなく、がんを小さくしたり、進行を遅らせたり、痛みを軽減して、病気を治療ことのみならず前向きな気持ちで日々を暮らしていけるよう、生活の質を高めることが目的です。
手術した場合でも、再発してしまった場合には抗がん剤治療が行われます。

具体的には抗がん剤を点滴や内服で投与して、血液を巡って全身に運ばれた抗がん剤ががん細胞を攻撃して破壊するもので、抗がん剤治療の対象は全身に及びます。
しかし攻撃対象ががん細胞だけではないため、少なからず通常の細胞にも影響が出て、その結果副作用が発生します。副作用は主に、吐き気・嘔吐・下痢・食欲不振・口内炎など消化器に関連した症状が代表的なものから、皮膚の色素沈着、しびれなどの神経障害、脱毛などもあります。

また残念ながら、膵臓がんは抗がん剤が効きにくいがんの一つと言われています。

放射線治療

放射線治療とは、X線やガンマ線などの電磁波をがん細胞に照射し、がん細胞を死滅させる治療法です。放射線にも種類が多々ありますが、膵臓がんはX線が聞きにくい腺がんであることから、組織型を問わず治療効果が期待できる粒子腺商社に注目が集まっています。

放射線は正常な細胞にも影響を与えますが、正常な細胞に比べてガン細胞の増殖スピードが速いため、正常な細胞よりもがん細胞により効果を発揮します。しかし、放射線照射は通常体の外から行うため、少なからずがん周辺の細胞にもダメージを与えてしまうため、副作用を伴うこともあります。

なお、放射線治療にはがんの痛みを和らげる効果も期待されており、これはがん細胞が増殖することで神経を圧迫して痛みを発するようになるのですが、放射線治療を行うことによりガン細胞の増殖を抑え、神経に対する刺激を少なくすることが期待できるのです。

膵臓がんで亡くなられた有名人とは

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膵臓がんに罹られて亡くなられた有名人もいらっしゃいます。たとえば記憶に新しいのは、やはり星野仙一さんではないでしょうか。そのほかにも膵臓がんで惜しくも亡くなられた方をご紹介いたします。

安倍晋太郎さん(享年67歳、命日:1991年5月15日没)

片平晋作さん(享年70歳、命日:2018年1月22日)

神山寛さん(享年87歳、命日:2018年1月17日)

星野仙一さん(享年72歳、命日:2018年1月4日)

九重親方/元横綱千代の富士(享年62歳、命日:2016年7月31日)

竹田圭吾さん(享年53歳、命日:2016年1月10日)

庄司永建さん(享年93歳、命日:2015年9月15日)

坂東三津五郎さん(享年60歳、命日:2015年2月21日)

井本隆さん(享年65歳、命日:2015年1月21日)

夏目俊二さん(享年89歳、命日:2014年12月21日)

河村保彦さん(享年71歳、命日:2012年2月21日)

スティーブ・ジョブズさん(享年56歳、命日:2011年10月5日)

まとめ

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いかがでしたでしょうか。
ほかのがんよりも早期発見が難しいがん、治療が難しいがんの一つとも言われているがんだからこそ、膵臓がんのことについて詳しく知っていただくことはとても重要であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

膵臓がんの初期症状や検査方法、罹られた場合の治療などについても知識として知っておくだけで、その後の心構えやご家族の方の気持ちも変化があるのではないでしょうか。
この記事が皆さんのお役に立てればなによりです。そして、日頃からご自身の体調管理の大切さや、何か症状があったらまずは病院を受診するなどの行動が大切であることが伝われば幸いです。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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