2020年末、販売されていた珪藻土バスマットなどに法令の基準値を超えるアスベストが混入していたことが発覚し、大手企業が回収を発表するなど話題となりました。

珪藻土バスマットなどに混入したアスベストの量では重大な健康被害をもたらす危険性は低いようですが、問題となっているので私たちにどのような影響があるのか気になります!

今回は、アスベストとは何かについてや健康被害が起きた場合の症状や治療方法についてまとめてみました!

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アスベストとは

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アスベストとは、天然にできた鉱物繊維のことで別名「せきめん」や「いしわた」とも呼ばれ、耐熱性・絶縁性・保温性などに優れています。

アスベストは古くから建物の天井や壁などの材料に混ぜて使用され、私たちの身近な学校や病院、駅などの建物やにも火災の予防として使われていました。

また、自動車のブレーキパッドなどの工業製品にも使用されていました。

アスベストは髪の毛の5,000分の1程の目に見えないほどの細い繊維で軽く、アスベストが含まれた材料を生産したり壊したり修理などをする際に空気中にアスベストが飛ぶ可能性があります。

1970年代になると程度の量を一定期間吸い込むと健康被害が起きることが問題視され、1975年9月に日本で吹き付けアスベストの使用が禁止されました。

その後、2004年にアスベストを1%以上含む製品の出荷が原則禁止され、2006年にはその基準が0.1%以上に改定されました。

厚生労働省は、過去にアスベストにさらされていた可能性がある作業をまとめ公表しています。

例としては、アスベスト製品の製造・運搬、アスベストを含む材料の吹き付け・張り付け、解体の建築現場、自動車や鉄道車両等の製造・整備・修理・解体などがあります。

アスベストによる健康被害は、アスベストの製品工場や建築業などの従業員にみられる職業病だと考えられていた時期もありましたが、2005年に日本国内で過去にアスベストを含む製品の生産をしていた工場の近辺に住む住民の健康被害が明らかになっています。

現在はアスベストが使用禁止になっていますが、過去に造られた建物や製品に使われたアスベストもあるため、古くなった建物を工事・解体する時にアスベストが飛ぶ可能性が残されているのです。

アスベストによる健康被害とは

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アスベストは病気を引き起こす物質であることが研究で明らかにされいます。

アスベストはとても細くて軽いため、飛散すると浮遊しやすく人に吸収されると肺胞に沈着しやすい物質です。

万が一吸い込んでしまったとしても一部は体内で異物として痰に混じり体外へ排出されますが、アスベストの繊維は丈夫で変化しにくいため肺の組織内に長く留まり刺激し続け、病気を引き起こす可能性があります。

そこで、アスベストが原因で引き起こす病気とその症状、治療方法についてまとめてみました。

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①中皮腫

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肺や心臓などの臓器は胸膜と呼ばれる薄い膜に包まれていますが、その胸膜には中皮細胞が多く含まれています。

この中皮細胞から発生する悪性腫瘍が「中皮腫」ですが、胸膜中皮腫の8割がアスベストが原因であると考えられています。

症状

中皮腫はアスベストを吸入してから30年~40年以上の長期間を経て発症することが多く、胸膜のあちこちに広がり胸膜が腫れると痛みや咳、胸に水がたまること(胸水)による息切れやだるさ、食欲の低下、体重減少などの症状が現れます。

しかし、中皮腫だけに限る症状ではないため軽症だと見過ごされ診断に時間がかかる場合もあります。

治療方法

レントゲンやCTなどで中皮腫が疑われた場合には、胸水細胞診や腹膜生検などで病理診断が行われます。

中皮腫は治療が難しい病気の1つとされ、治療方法としては①手術、②放射線治療、③抗がん剤治療があり進行具合や年齢などに応じて選択されます。

また、中皮腫の進行状況に関わらず胸水による咳や息切れの対処法として、チューブを胸に挿入して体外へ胸水を出す治療も行われます。

②肺がん

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肺がんの発生原因としては喫煙が広く知られていますが、アスベストも肺がんの原因になるとされています。

肺がんは気管支や肺胞を覆う上皮に発生する悪性腫瘍で、アスベストを吸入してから発症までの潜伏期間は30年~40年以上と長く吸入量が多いほど肺がんになる可能性が高くなります。

また、肺がんの大きな発生原因は喫煙ですが、喫煙者と非喫煙者では喫煙者の方がアスベストによる影響を受けるリスクが高いことも分かっています。

症状

肺がんの症状としては、咳や痰、血痰などがありますが無症状で他の病気の治療中の検査で発見される場合もあります。

治療方法

治療方法は喫煙などが原因で発生する肺がんと同じで、進行度や年齢などに応じて①手術、②放射線治療、③抗がん剤治療などが選択されます。

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③石綿肺

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アスベストが原因で肺が繊維化してしまう病気を石綿肺と言います。肺の繊維化を起こす原因としてはアスベスト以外にも多くの原因がありますが、アスベストによる肺の繊維化を石綿肺と呼び他の原因と区別しています。

症状

肺の繊維化が進行してしまうと肺の機能が損なわれ、息切れや咳、痰の症状がみられます。

治療方法

咳や痰に対する鎮咳剤や去痰剤などの薬物療法や、呼吸不全による在宅酸素療法などの対症療法を中心に行われます。

珪藻土バスマットにアスベストが混入!その理由は?

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市販されている珪藻土バスマットにアスベストが混入していたことが発覚し大問題となっています。

人気の商品なので自宅で使用していて不安になられた人も多いと思いますが、なぜ日本で使用禁止されているアスベストが混入してしまったのでしょうか。

まず、珪藻土にもともとアスベストが含まれているわけではありません。

珪藻土バスマットは珪藻土100%ではなく別の材料を混ぜて製造していますが、今回アスベストが混入していて問題となっているバスマットは中国で製造されている製品で、製造中に日本での基準値を超えるアスベストが混入してしまっていたというわけです。

そもそも、日本ではアスベストへの規制がありますが中国では規制がないので原材料に混ざってしまっても問題はないようです。

今回の件で、珪藻土バスマットに混入していたアスベストの量では健康被害をもたらす危険性はないようですが、珪藻土に抵抗を持った人が多いと思います。

珪藻土自体にアスベストが含まれていることはありませんので間違って恐れないようにしましょう。

日本製の珪藻土バスマットにはアスベストが混入する危険性がまずないようですが、不安な場合はメーカーに問い合わせてデーターを確認してみるのがおすすめです。

まとめ

出典:https://th.bing.com/th/id/OIP.5qZdmiNA7PPT3DwGmzPsIwHaE8?pid=Api&rs=1

アスベストとは何かについてや、アスベストが原因で引き起こす病気やその症状、治療方法についてまとめてみました。

アスベストとは天然にできた鉱物繊維のことで、目に見えないくらい細く軽い繊維で耐熱性・絶縁性・保温性などに優れ重宝されていましたが、健康被害を引き起こす危険性があることが分かり現在は体に害のない別の材料が使われています。

現在、アスベストが含まれていたことが発覚し話題となっている珪藻土バスマットですが、それに含まれ売るアスベストの量は健康被害をもたらす危険性はないようです。

また、珪藻土自体にはアスベストが含まれていることはありまでんので、勘違いして恐れすぎないでください。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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