2018年1月23日午前10時頃、群馬県にある草津白根山で噴火が発生しました。

この噴火によって、火口から1キロ以上も離れた場所まで噴石が飛び、それにより1人の死亡者が出てしまいました。

また、11人の重軽傷者も出ています。

この噴火発生後に、気象庁は「噴火警戒レベル」をレベル1から一気にレベル3に引き上げました。

なんと、この草津白根山は噴火の可能性が低い「噴火警戒レベル」が、レベル1だったとこのと…。

予測するのは、とても難しいと言うことなのでしょうか。

草津白根山の噴火が発生してから、「噴火警戒レベル」という言葉をニュースなどでよく聞きますが、詳しく分かりません。

そこで今回は、噴火警戒レベルとは何か?や、国内にある38火山の今現在の噴火警戒レベルを一覧にまとめてみました。

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噴火警戒レベルとは

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噴火警戒レベルとは、火山活動に関しての「警戒が必要な範囲」と、防災機関や地域住民などの「とるべき防災対応」を5段階に区分したもので、発表するための指標になっています。

日本には、国全体の総合的な活動火山対策の推進に関しての基本的な指針などを定めた、活動火山対策特別措置法があります。

この活動火山対策特別措置法に基づいて、各火山の地元である都道府県や市町村は、火山防災協議会を設置して噴火したときの対応などを共同で検討しています。

この検討の結果によって、その火山の活動状況に応じて避難開始時期や避難対象地域が設定されて、噴火警戒レベルによって対応していきます。

噴火警戒レベルが導入されている火山では、平常時に火山防災協議会で決められた避難開始時期や避難対象地域の設定に基づいて、気象庁は地元の避難計画と一体的に、噴火警戒レベルと噴火警報や予報を発表します。

これによって、あらかじめ決められた範囲に対しての入山規制や避難勧告などをすることが出来るため、噴火による災害の軽減が期待されています。

やはり、何に対しても目安があると安心しますよね!

それでは、レベル1からレベル5まである噴火警戒レベルについて詳しくみていきましょう!

噴火警戒レベル5・避難

噴火警戒レベル5は、もっとも注意するべき警戒レベルです。

火山活動については、居住地域に重大な被害を与える噴火が発生したり、切迫している状態です。

住民等の行動については、危険だとされている居住地域からの避難や、立ち入り規制が必要です。

噴火の状況に応じては、対象地域などの変更も考えられます。

また、噴火警戒レベル3以上は登山者は入山することが出来ません。

噴火警戒レベル4・避難準備

火山活動については、居住地域に重大な被害を与える噴火の発生が予想され、噴火可能性が非常に高い状態です。

住民等の行動については、危険だとされている居住地域での避難の準備や、災害時の要援護者の避難なども必要です。

警戒レベル3以上ですので、登山者は入山することが出来ません。

噴火警戒レベル3・入山規制

火山活動については、危険だとされている居住地域の近くまで重大な影響を与える噴火が発生したり、発生すると予想されます。

住民等の行動については、通常の生活をしていて大丈夫ですが、火山活動の推移に注意が必要です。

登山者への対応としては、噴火警戒レベル3から入山規制があり、火口から2キロ以内の立ち入り規制があります。

噴火警戒レベル2・火口周辺規制

火山活動については、火口周辺に影響を与える噴火が発生したり、発生すると予想されます。

住民等の行動については、火口周辺規制のため通常の生活をしていて大丈夫です。

登山者への対応としては、火口から1キロ以内の立ち入り規制があります。

噴火警戒レベル1・活火山であることに留意

火山活動については、静穏な状態ですが火山活動の状態によっては、火口内で火山灰の噴出などが見られることがあります。

住民等の行動については、通常の生活をしていて大丈夫です。

登山者への対応としては、状況に応じて火口から500メートル以内の立ち入り規制があります。

噴火警戒レベル1は、噴火の恐れがなくて安全なわけではありません。

正確な噴火予報を出すのは困難な部分もあることを忘れずにいることが大切です!

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2018年3月現在の国内38火山の都道府県別「噴火警戒レベル」一覧!

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日本には111の活火山がありますが、国内で噴火警戒レベルを運用している火山は、富士山や雲仙岳、御嶽山など38火山あります。

噴火警戒レベルとは何かは分かりましたが、現在はどんな状況になっているのかきになりますよね!

そこで、現在の噴火警戒レベルを都道府県別に一覧まとめてみました。

北海道

アトサヌプリ    噴火警戒レベル1

雌阿寒岳            噴火警戒レベル1

十勝岳                噴火警戒レベル1

樽前山                噴火警戒レベル1

倶多楽                噴火警戒レベル1

有珠山                噴火警戒レベル1

北海道駒ヶ岳     噴火警戒レベル1

恵山                    噴火警戒レベル1

青森県

岩木山               噴火警戒レベル1

秋田県

秋田焼山           噴火警戒レベル1

秋田県・岩手県

秋田駒ヶ岳       噴火警戒レベル1

岩手県

岩手山               噴火警戒レベル1

宮城県・山形県

蔵王山               噴火警戒レベル1

山形県・福島県

吾妻山               噴火警戒レベル1

福島県

安達太良山       噴火警戒レベル1

磐梯山               噴火警戒レベル1

栃木県

那須岳               噴火警戒レベル1

栃木県・群馬県

日光白根山       噴火警戒レベル1

群馬県

草津白根山       噴火警戒レベル2

群馬県・長野県

浅間山               噴火警戒レベル2

新潟県

新潟焼山           噴火警戒レベル1

長野県・岐阜県

焼岳                   噴火警戒レベル1

御嶽山               噴火警戒レベル1

石川県・岐阜県

白山                   噴火警戒レベル1

静岡県・山梨県

富士山               噴火警戒レベル1

静岡県・神奈川県

箱根山                噴火警戒レベル1

静岡県

伊豆東部火山群     噴火警戒レベル1

東京都

伊豆大島            噴火警戒レベル1

三宅島                噴火警戒レベル1

大分県

鶴見岳・伽藍岳      噴火警戒レベル1

九重山                 噴火警戒レベル1

熊本県

阿蘇山                 噴火警戒レベル1

長崎県

雲仙岳                 噴火警戒レベル1

宮崎県・鹿児島県

霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)

 噴火警戒レベル2

霧島山(新燃岳)        噴火警戒レベル2

霧島山(御鉢)            噴火警戒レベル2

鹿児島県

桜島                        噴火警戒レベル3

薩摩硫黄島             噴火警戒レベル1

口永良部島             噴火警戒レベル4

諏訪之瀬島             噴火警戒レベル2

都道府県別の噴火警戒レベルの一覧はいかがでしたでしょうか。

あらためて調べてみると、レベル2~3の火山もあり恐いですよね。

火山の状況によっては、変わる可能性も十分ありますのて注意が必要です! 

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火山噴火の予測は難しい!?

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今回の草津白根山のニュースを見て、噴火の予測が出来なかったのか?と思った人も多いのではないでしょうか。

日本では、2014年の御嶽山噴火を受けて火山観測体制の強化を取り組んできたとのことですが、今回の草津白根山の噴火によって、火山噴火の予測の難しさが改めて浮き彫りになりましたね。

2015年、中央防災会議では水蒸気爆発の可能性が考えられる火山の火口付近に、監視カメラや地震計などを緊急で増設することを決定しました。

また、常時観察する火山を3つ増やして、5段ある噴火警戒レベルのもっとも低いレベル1の説明が「平常」だったのを、「活火山であることに留意」と変更しました。

これによって、潜在的に危険に対する注意をするように促しました。

そして、気象庁では2015年11月に水蒸気爆発の予測をするための切り札とされている、火山ガスの分析装置を草津白根山に試験的ですが設置して、常時観測を開始していたのです。

しかし、その設置場所が今回の草津白根山の噴火の火口から離れた北部だったため、目立った変化は確認出来なかったそうです。

地震の増加が火山噴火に直結する北海道の有珠山は、例外的に予測可能とされていますが、その他の火山の予測は過去の経験に頼る部分が大きいそうです。

火山噴火の予測は難しいということですね。

今回の草津白根山の噴火は、なんと3000年ぶりだそうで、結果的には噴火にはノーマークの火山でした。

草津白根山の噴火によって、3000年も噴火していなかった火口のリスクをどう考えるのかは大きな課題となりましたね。

火山の予測は過去の過去の記録に頼らざるを得ない状況ですが、過去に噴火が起きていない火山でも今後噴火が起こる可能性があるわけです。

もう一度、注意をする必要がありますね!

このように、国内で火山の観測が十分でない背景には、地震に比べて国の予算が少ないことや、研究者も日本に約30人しかいないことも関係しているそうです。

他の国はどうなのかというと、火山国であるイタリアやインドネシアでは、観測体制がとても充実していて、数十人単位の観測所もあります。

また、インドネシアには70ヶ所以上の観測所があり、24時間体制で火山を監視しています。

日本の活火山も少なくはありません。

今回の草津白根山の経験を生かして、火山噴火に対する国の予算を少しでも増やす方向に向かうと良いですよね。

火山についてあらかじめ勉強しておきましょう!

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火山については、気象庁のサイトやハザードマップなどを利用すれば、色々な情報を調べることが出来ます。

火山噴火の予測は非常に難しいとされています。

もし自分が住んでいる地域の近くに火山がある人は、あらかじめその火山について勉強しておくことが必要です。

ハザードマップは、自然災害によっての被害を予測して、それを地図に表したものです。

2000年に発生した、有珠山噴火の時にハザードマップがとても役にたったそうです。

また、避難勧告や避難指示が発表された場合は、行政機関の指示に従ってすみやかに行動しましょう!

テレビやラジオ、新聞などの情報もとても大切になりますので、正確な情報を手に入れるように注意してください。

ちなみに、災害時にニュースで、「避難準備情報」や「避難勧告」、「避難指示」などの言葉を聞いたことがありませんか?

とても似ている言葉ではありますが、意味が違います。

まず「避難準備情報」ですが、避難勧告や避難指示を発表することが予想される時に、それに先立って発令されるものです。

災害による被害が予想される地域住民や、避難に時間がかかる高齢者などに、早めの行動を促すためのものです。

そして「避難勧告」は、災害時による被害が予想されて、人的な被害が発生する可能性が高まったときに発令されるもので、避難を勧めるものですが、強制するものではありません。

最後に「避難指示」ですが、災害によって人的被害が出る危険が高まったり、すでに発生した場合に発令されるものです。

避難しなくても罰せられることはありませんが、避難指示が発令された場合は今すぐ避難が必要な時です!

安全な場所にすぐに避難しましょう!

まとめ

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噴火警戒レベルとは何か?についてや、都道府県別の噴火警戒レベルの一覧のまとめはいかがでしたでしょうか?

一覧のまとめは、2018年1月現在の時点での情報ですので、今後の状況の変化にも注意する必要があります。

今回の草津白根山噴火によって、火山噴火の予測の難しさが改めて分かりました。

自分の身を守るためにも、火山噴火についての知識を持っておくと良いですよね。

少しでも参考になれば嬉しいです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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