みなさんは、日本に約5,000人の血友病患者がいることをご存知でしょうか。
1989年にはエイズ・ウイルスであるHIVに感染した血友病患者やその家族たちが起こしたHIV訴訟がありました。
現在でも時々話題となりますが、HIV訴訟とは一体どんな訴訟だったのでしょうか。
原因も気になります!
そこで今回は、HIV訴訟とは何かについて原因も含めわかりやすくまとめてみました。
HIV訴訟とは
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それでは、HIV訴訟とは何かについてわかりやすく説明していきます!
まず、HIV訴訟とはHIVに感染した血友病患者やその家族たちが、東京と大阪で国と製薬会社に損害賠償を求めて起こした薬害訴訟のことです。
そもそも血友病とは、止血に必要な凝固因子が不足しているために出血してしまった時に出血が止まりにくい病気のことで、不足している凝固因子により血友病Aと血友病Bに分けられます。
そして、出血してしまった時には血液製剤が用いられます。
血液製剤は1970年代末にそれまで使用していた国産のクリオ製剤よりも取り扱いが簡単で便利なものが登場し、アメリカから輸入され治療に使用されるようになりました。
しかし、この血液製剤にはウイルスを不活化するための加熱処理がされておらず、この中にエイズの原因とされるウイルスであるHIVが混入していたのでした。
1980年代前半には、アメリカから輸入された非加熱製剤が専門医や製薬会社の指導もあり大量に使用されました。
輸入された非加熱製剤が大量に使用された原因としては、病院側への経済的な大きなメリットがあったことも関係しているようです。
大きな利益に目がくらんでしまったということでしょうか…。
とても残念ですね。
さらに、その後に加熱製剤が認可されてからも危険な非加熱製剤がすぐに回収されずに、使用され続けてしまうことに…!
このHIVが混入した非加熱製剤が使用され続けてしまったことが原因で、1982年から1985年にかけてこれを治療に使用した血友病患者の4割の約2,000人がHIVに感染してしまったのでした。
そして、そのうちの約600人以上がすでに死亡されていると言われており、この一連の流れは『薬害エイズ事件』と呼ばれています。
その後、被害者たちは偏見による差別を受けてしまったため感染の告知も遅れてしまい、発病予防の治療も受けずに二次、三次感染という最悪の事態につながってしまいました。
このような状況の中で、1989年にHIVに感染した血友病患者とその家族たちが東京と大阪の地方裁判所に非加熱製剤を認可し販売した厚生省と製薬会社を被告とする損害賠償訴訟を起こしました。
この訴訟が、HIV訴訟です。
HIV訴訟の結末は!?
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HIVに感染した血友病患者とその家族たちが起こしたHIV訴訟でしたが、その結末についてもわかりやすくまとめてみました!
HIV訴訟の裁判では、厚生省や製薬会社がそれまで隠していた事実も明らかにされ、提訴者の人数も増えていきました。
すると、社会からの提訴者に対する支援が大きくなっていき重大な社会問題へと発展していきました。
この社会問題は裁判所までも大きく動かすことになり、1996年3月に被告人が全面的に責任を認める形で和解が成立し、国も被害者救済に全力を尽くすことを約束したのでした。
まさに、歴史的な勝利ですね!
その後、帝京大学教授やミドリ十字の代表取締役、厚生省生物製剤課長などが業務上過失致死容疑で相次いで逮捕され、薬害エイズ事件に捜査当局の捜査が入りました。
ちなみに、帝京大学教授の容疑は非加熱製剤を流通されたことではなく、担当した血友病患者にHIVに汚染された非加熱製剤を投与し死亡させたことです。
そして、薬害エイズ事件の真相を究明するために①帝京大学ルート、②ミドリ十字ルート、③厚生省ルートの刑事裁判が行われました。
この裁判は、2000年にミドリ十字の3被告に実刑判決が下され、2001年に帝京大学教授に一審無罪判決が、厚生省官僚に禁固1年執行猶予2年の有罪判決が下されました。
なお、認知症を患い公判が停止されていた帝京大学教授は2005年に死去されています。
『誓いの碑』を建立
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1999年8月、厚生労働省の正面玄関前に薬害エイズ事件の反省から薬害根絶のための『誓いの碑』が建立されました。
この『誓いの碑』には、血液製剤によるHIV感染のような医薬品による悲惨な被害をこの先に再び発生させることのないように、決意が銘記されています。
二度と同じような事件が起こらないことを願います。
まとめ
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HIV訴訟について原因やその後の経過についてわかりやすくまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
HIV訴訟とは何かわかりやすく説明すると、HIVに感染した血友病患者やその家族たちが東京と大阪で国と製薬会社に損害賠償を求めて起こした薬害訴訟のことです。
そしてその原因は、治療として使用する血液製剤にウイルスを不活化するための加熱処理がされていなかったことでした。
HIV訴訟では1996年3月に被告人が全面的に責任を認める形で和解が成立しましたが、二度と同じような事件が起こらないことを願うばかりですね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!