新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が出される中、SNSでのデマ情報に多くの人が翻弄され国民の生活にも影響が出ています。
新型ウイルスであるため特効薬もなく検査さえも受けられない状況で混乱する中、デマ情報を流す人がいるなんて…。
今回は、新型コロナウイルスに関連したデマ情報をまとめてみました。
新型コロナウイルスに関連したデマ情報が拡散!
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新型コロナウイルスに関連したデマ情報をまとめてみました!
新型コロナウイルスはお湯を飲めば予防できる!
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SNSで「新型コロナウイルスは耐熱性がないため、たくさんのお湯を飲んでください!」とのデマ情報が拡散されました。
お湯の温度については「26℃~27℃」が一番多く「36℃~37℃」や「56℃~57℃」などもありますが、お湯を飲めば予防につながるという内容は同じです。
この情報についてフリーアナウンサーの小林麻耶さんが、医療に詳しい知人からメッセージが来たので信じてお湯を飲んでいたことをテレビ番組で語りました。
この情報に専門家は、「ウイルス感染は口からだけではなく、たとえ耐熱性がないとしても体内で同じ温度になるとは限らない。また、26℃~27℃で新型コロナウイルスが死滅するとすれば、体温の方が高いため体内に入った時点で死滅する。常識的に考えてありえない!」と強く否定しました。
専門家の意見を聞けばデマであると納得できますが、小林麻耶さんのように医療に詳しい知人から聞いたら多くの人が信じてしまうのではないでしょうか。
新型コロナウイルスによる影響でトイレットペーパーの在庫がなくなる!
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新型コロナウイルスでマスク不足が深刻な状況になっている中、SNSで「トイレットペーパーの原料がマスクと同じ中国で調達できなくなるため、トイレットペーパーも今後なくなるので買いだめをしておくべき!」とのデマ情報が拡散されました。
この情報が拡散されると、ドラックストアやホームセンターなどではトイレットペーパーだけでなくティッシュペーパーや生理用品まで買いだめをする人が多発し棚から姿が消える事態に!
この異常事態に日本家庭紙工業会は、「日本で流通しているほとんどのトイレットペーパーは国産で中国に依存していないため、十分な在庫を確保している。」と発表しました。
しかし、デマ情報の拡散により需要に配送が間に合わない状況となってしまいトイレットペーパーなどの品薄状態が続いてしまいました。
新型コロナウイルスには納豆が効く!
SNSで「新型コロナウイルスに納豆が効く!」とのデマ情報が拡散されました。
この情報については、その時点で納豆の生産で有名な茨城県での新型コロナウイルス感染者が少なかったことや、国立がんセンターが納豆をよく食べる人は死亡リスクが10%程度低くなることを発表したことなどが重なりデマを信じて買い求める人が殺到し納豆の品薄が発生しました。
実際に納豆は健康食品としてのイメージが強いですがこの情報に専門家は、「納豆を食べて腸内環境が改善され免疫力が上がる可能性が考えられるが、新型コロナウイルスに直接関係がある科学的な根拠はない。」と否定しています。
海藻のあおさが新型コロナウイルスに効く!
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愛知県の中部大学が海藻のあおさが新型コロナウイルスを抑制する効果が期待できるとの研究結果を公表しました。
この情報により、あおさが売り切れとなり1袋2万円以上で高額転売される事態に!
中部大学の研究結果によると、あおさに含まれる「ラムナン硫酸」が「ヒトコロナウイルスの抗体を増やす効果があることを確認し、新型コロナウイルスにもラムナン硫酸の効果があると期待している」とのこと。
この研究結果に対して効果に期待とは⁉との批判が殺到し「新型コロナウイルスを抑制する効果が期待されると記載していたが、今回立証されたのはヒト型コロナウイルスたった。」とし、意図した内容と違う捉え方をされ反響が大きくなってしまったとしてリリースを削除しました。
この情報に対して専門家があおさは免疫力が若干上がる程度で新型コロナウイルスには全く効果がなくデマだとしました。
新型コロナウイルスには花崗岩(かこうがん)が効く!
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SNSで「新型コロナウイルスには花こう岩が効く!」というデマ情報が拡散されました。
このデマ情報により、花崗岩がフリマアプリに大量に高額出品され河川敷の石がなくなるのでは⁉との書き込みまで!
花崗岩とは、地下深くで地温によって岩石の一部がとけて生じたマグマが比較的ゆっくりと冷え固まってできた岩石のことで、ウランやトリウムなどの放射性成分が微量含まれているそうです。
このデマ情報は、ガンマ線などの放射線照射が一部のウイルスの不活性化に有効な説と、花崗岩に微量の放射性成分が含まれていることを組み合わせて作られた話だとされています。
専門家によると、花崗岩に含まれている放射性成分は極めて微量で人体への影響もほとんどなくウイルスの殺菌などに効果があるとは到底考えられないし科学的根拠も一切ない。一般的に市販されているアルコールの方がよほど有効だとしています。
新型コロナウイルスは正露丸で治る!
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SNSで「新型コロナウイルスは正露丸で治る!」とのデマ情報が拡散されました。
この情報は、正露丸が殺菌力の強いクレオソートが主成分であることから新型コロナウイルスを死滅させることができるとの発想から生まれたようです。
正露丸を発売している大幸製薬によると、クレオソートはおなかの中に入ると殺菌できる濃度ではなくなり腸の異常運動と水分過剰を抑えることで下痢や腹痛を治すため、新型コロナウイルスは正露丸で治すことはできないとのことです。
4月1日に東京がロックダウンする!
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SNSで「4月1日から3週間、東京がロックダウンする!」とのデマ情報が拡散されました。
ちなみに日本では海外のような封鎖などのロックダウンをする権限はなく、特別措置法にもそのような内容はありません。
これには菅官房長官が、「色々な噂が流れているがそうした手続きに入った事実もないしネット上のものは事実とは違う。」と会見で明確に否定される事態にまで発展してしまいました。
○○の店で新型コロナウイルスの感染が発生した!
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SNSで各地の飲食店などで「○○の店で新型コロナウイルスの感染が発生した!」とのデマ情報が拡散されました。
このようなデマ情報により名指しされてしまったお店はデマ情報の打ち消しに追われ、売り上げが急激に落ち込むなどの被害が出てしまっています。
このような事態に対し、インターネット掲示板サイトに飲食店の実名を挙げて新型コロナウイルスの感染者がいるかのような虚偽の情報を流し業務妨害をしたとして、インターネット関連会社役員の男性が偽計業務妨害の疑いで逮捕された事件もありました。
病院のコロナ病床が満室になり医療崩壊のおそれ!
SNSで東京の日本赤十字社医療センターの医師をかたり、「私の病院のコロナ病床が満室になり、現場ではすでに医療崩壊のシナリオも想定され始めている!」とのデマ情報が拡散されました。
このデマ情報には、熊本県の田嶋副知事が重要な情報だと判断し県幹部職員と友人ら約10人に広め、受信した人も熊本県副知事からの情報だとさらに拡散させてしまうことに!
日本赤十字社医療センターはホームページにて、「各地の日赤病院の医師をかたりSNSで情報が拡散されているが本件の内容は当センターで発信したものではない。問い合わせが多数寄せられ業務に多大な支障をきたしている。」と説明しました。
デマ情報だと判断するための注目ポイントを紹介
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新型コロナウイルスの感染拡大によりデマ情報が拡散されていますが、自分で不確かな情報を判断するためのポイントをまとめてみました。
①強調する表現や不安をあおる表現が文章中に多い
デマ情報には強調する表現や不安をあおり信じ込ませる表現が多い傾向があります。
例えば、非常に・すごく・絶対・重大・危険な・悪質な・大至急などです。
このような表現が多い場合は注意が必要です。
②伝聞形式の内容が含まれている
情報源が友人が・知り合いがなどとあいまいで、らしい・だそうですなどの伝聞形式の場合は注意が必要です。
可能であれば直接確認したり、公式のホームページで確認するなどしましょう。
③情報源の確認をしよう!
特に疑わしいような内容ではなく本当のような内容であってもリンクや根拠が記載されていない場合は情報源を確認することが大切です。
企業に関係のある情報じなどであれば公式のホームページを確認することをおすすめします。
まとめ
出典:https://www.hyogo-keishin.co.jp
新型コロナウイルスに関連したデマをまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
近年、SNSの普及により緊急時や災害時に悪質なデマ情報が広がり混乱が発生してしまっています。
何が本当なのか分からない状況の中でデマ情報に惑わされないように、冷静な対応を心がけたいですね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。