2018年1月8日成人の日当日、振袖販売や着付け、レンタルなどを行なっていた「はれのひ株式会社」が突如閉鎖されました。
これにより、この日に晴れ着の予約していた新成人に晴れ着が届かず大混乱となる前代未聞のはれのひ事件が勃発しました。
成人の日当日に、警察に被害届が出されたり被害相談も殺到するなどしたため、ニュースでも大きく取り上げられたので覚えている方も多いかと思います。
私もこの事件はとても衝撃的だったので、鮮明に覚えています。
同じような事件を絶対に繰り返してはなりませんね!
2018年も師走に入り2019年の成人の日が近づいてきましたので、はれのひ事件とは一体どんな事件だったのか振り返ってみたいと思います。
そこで今回は、はれのひ事件について振り返り、被害額や社長の現在、事件の真相にも迫ってみました!
はれのひとは
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まず、はれのひがどのような会社だったのかをまとめてみました。
創業は2011年3月28日で、当初は「シーン・コンサルティング株式会社」という社名でした。
その社名からわかるように当初はコンサルティング業をしており、ブライダルや振袖販売店などの経営コンサルティング事業が中心でした。
コンサルティング業からスタートしていたとは意外でした!
また、代表取締役社長の篠崎洋一郎氏の自宅が創業地となっており、売上規模は極めて小さいものでした。
2012年の夏頃になると、横浜市内に振袖販売やレンタルを行う店舗を開設すると、その後も店舗数を増やしていき規模を拡大していきました。
そして、八王子店を開設した2015年12月に「シーン・コンサルティング株式会社ハレノヒ事業部」から、「はれのひ株式会社」(以下=はれのひ)に社名ごと変更しています。
はれのひは、品揃えの良さや価格の安や、店舗スタッフが全員女性などをセールスポイントにしていました。
着物を選ぶ際に試着もしますので、個人的には店舗スタッフが全員女性というのがとても魅力的です!
私が〇〇年前に振袖を購入した時は男性の担当者で、女性の方が振袖を着用する気持ちを共感できるのでは?と思った記憶があります。
話が少しそれてしまいましたが、はれのひでは2020年までに全国100店舗を目標とし、株式上場や日本国外への進出なども構想していたようです。
そういったこともあり、従業員の採用活動も積極的に行なっていましたが、裏には過酷なノルマもあり従業員の定着率は低いものだったそうで…。
やはり、ノルマはありますよね〜。(苦笑)
はれのひに変更してから業績は順調なのかと思われていましたが、2016年末には給与の遅配が発生して退職者が相次いでおり、2018年の破綻直前にはなんと、従業員は約10人となっていたようです。
最終的に営業店舗数は4店舗でしたが、それに対して従業員が10人とはあまりにも少なく、満足な対応ができていたとは考えにくいですよね!
はれのひ事件とは
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それでは、はれのひ事件とはどんな事件だったのか振り返り真相に迫ってみたいと思います。
事件の発生
はれのひ事件とは、2018年1月8日の成人の日に振袖販売やレンタルを行なっていたはれのひが突然休業をして、予約をしていた新成人たちが振袖を着ることができずに金銭的だけでなく精神的にも大きな被害を受けた事件です。
1月8日が成人の日だったと言いましても、全ての地域が成人式を行ったわけではありませんが8日に実施をした自治体が多かったため、はれのひで振袖の予約をしていた多くの新成人が振袖を着ることができませんでした。
そして、成人式で振袖を着ることができなかった新成人たちが被害や悲しみをTwitter上に投稿する人が続出し事件が明るみになりました。
1月8日までにはれのひの店舗が営業していたのは神奈川県横浜市、東京都八王子市、福岡県福岡市、茨城県つくば市の4店舗でしたが、8日当日に横浜店と八王子店がもぬけの殻状態となっていました。
はれのひでは前払い制のシステムだったため、計画的倒産だ!との声も多くありました。
実は、はれのひ福岡県店は8日も店を開き予約した新成人の対応をしていました。
はれのひ福岡県店の店舗責任者の女性への取材によると、「社長とは今年に入ってから連絡が取れていないが、スタッフと相談して予約をして頂いた方の対応をしようと決めた。お嬢さんたちを泣かせるわけにはいきませんので。」と話しています。
働いていたスタッフたちがきちんと給与も受け取っていなかったのではないかと思うと、何だか泣けてきますよね〜!
残りのはれのひつくば店ですが、つくば市では成人式が行われたのが1月7日だったためまだ店舗が営業していました。
しかし、予約していた新成人は振袖を着ることはできましたがスタッフ不足のため着付けが成人式の時間に間に合わないトラブルが発生してしまいました。
報道によると各地の警察や消費者センターには、はれのひに関する相談が約1,700件も寄せられたそうです。
これは、振袖を購入したが受け取ることができなかったことや、着付けを頼むために母から受け継いた着物を預けていたが返却されていないなどの被害相談でした。
被害相談が約1,700件となると被害額が気になりますよね!
その気になる被害額ですが、消費者センターに相談した方の契約した金額の合計は、なんと3億円を超えているとの話がありました。
振袖は安いものではありませんので、合計するととんでもない被害額ですよね〜!
何らかの事件が発生した時に社長が公に姿を現し謝罪をするのが当然だと思いますが、はれのひの篠崎社長は事件後になんと、社員にすら一切連絡を取らぬままま姿を隠し続けていました。
事件に衝撃を受けて日々のニュースに注目していた私は、まさかこのまま姿を現さないまま逃げてしまうのではないかと思ってしまっていたほどでした。
そして、ようやく人々の前に姿を現したのははれのひ事件が発生してから2週間以上が過ぎた1月26日のことでした。
社長の謝罪会見!事件の真相は?
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はれのひ事件発生後から公に一切姿を現さなかった篠崎社長ですが1月26日に謝罪会見を開き、はれのひの破産手続きを開始したことを発表しました。
篠崎社長は会見で、はれのひ事件が発生したことを深くお詫びをすると同時に事件発生の経緯も説明し、真相についても語りました。
はれのひを設立してから一時は6店舗まで拡大していたが、急激な出店に人件費などのコストが拡大して2016年9月期には大幅な赤字となっていた。
その後、さまざまな対策を行い立て直そうとしていたが、売り上げの減少が止まらずに成人式当日の着付けの費用支払いのめどが立たなくなってしまい、突然休業する事態となってしまった。
とのことでした。
その上で、「一生に一度の成人式を台無しにしていまい本当に取り返しのつかないことをしてしまった」と謝罪していましたが、本当にそう思っていたら破産するとしてもせめて成人式当日まではなんとかして…と思わずにはいられません。
店舗に保管していた着物などは順次お客様の手元に返していくとのことでしたが、無事全ての届けられたのでしょうか。
また、会社側の説明によると負債者数は1,600人で、謝罪会見時点での負債総額は約6億3,500万円で最終的に10億円を超える見通しとのことでした。
この謝罪会見後に、篠崎社長は公の場には姿を見せずに6月に行われた債権者集会にも出席しませんでした。
負債総額が10億円を超える見通しで資産もないため、被害者の方たちへの返金の可能性はとても低いものでした。
事件のその後!社長の現在は?
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2018年6月23日、神奈川県警は架空の売り上げで粉飾決算をして神奈川県内の銀行から融資金3,500万円をだまし取ったとして、詐欺罪の疑いで篠崎元社長に任意同行を求めて逮捕しました。
なお、新成人たちへの被害は成人式当日にも着物の用意があったため、だます意図があったことを立証するのは難しいと立件は見送られています。
確かにそうですが…被害者のことを考えるとこれには納得いきませんよね!
篠崎元社長が警察に任意同行を求められたのが、アメリカから帰国した空港でのことでした。
実はなんと、姿を隠していた数ヶ月間は家族でアメリカに滞在していたそうで…。
アメリカでは一体、どのような生活をしていたのでしょうか。
そんなお金があるなら被害者に返して欲しいと思ってしまいますが。
その後、篠崎元社長は2018年7月18日に別の詐欺容疑で再逮捕されて、2018年8月7日には東京都の銀行から融資金をだまし取ったとして詐欺罪で追起訴されています。
はれのひがメインバンクにしていたのは横浜銀行と西日本シティ銀行でしたが、被害者と同様にお金は戻ってこないのではないかと言われています。
2018年9月12日には、労働基準監督署が篠崎元社長を従業員に賃金を支払わなかったとして訴えました。
気になる社長の現在ですが、最近の動きとして2018年6月23日に粉飾決算による詐欺罪で起訴されていた件の初公判が2018年10月5日に開かれました。
その公判に篠崎元社長は、逮捕された時よりも痩せており、えんじ色の長袖Tシャツに灰色っぽいズボンにサンダル姿で登場しました。
起訴された内容については「間違いありません」と罪を認めました。
篠崎元社長の現在は、被告となっているんですね〜。
被害額が預けていた着物の行方も気になりますが、破産管財人により2018年1月29日に返還が開始されて2018年4月16日の時点でほぼ完了したそうです。
しかし、レンタルの振袖は対象外となり、仕立て中だった着物は被害者が残金を支払うまで返還されないなどの例外もあります。
そして、はれのひの破産手続きのその後ですが、2018年6月20日に破産手続廃止となっています。
その理由としては、破産手続きによって発生した費用を支払うことが難しいとの理由でした。
事件後に被害者救済の動きが活発化!
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はれのひ事件では、被害者救済の動きが活発化していました。
成人式に振袖がないため出席をしなかった人や、着付けが間に合わずに間に合わなかった人などを対象として、振袖を着用しての撮影やパーティーの無償提供など、被害者に向けて多くの救済の手が差し伸べられました。
また、有名人としてはお笑いコンビのキングコング西野亮廣氏が成人式をプレゼントすることを発表し話題となりました。
対象者は幅広く、はれのひ事件に巻き込まれた人だけでなく仕事やインフルエンザで参加できなかった人や振袖代の工面が難しかった人も含まれていました。
対象者が被害者だけでないとは、素晴らしいですよね〜!太っ腹です!
この他にも、多くの企業や個人がはれのひ事件の被害者に対して援助を申し出ていました。
もちろん、成人式で振袖を着用できなかった事実は変わりませんが、素敵な思い出ができたのではないでしょうか。
はれのひ事件で、成人式の重要性を改めて感じさせられました。
まとめ
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はれのひ事件について、事件の経緯や被害額、社長の現在、真相などについてまとめてみしたが、いかがでしたでしょうか。
はれのひ事件とは、成人の日当日に振袖販売やレンタルを行なっていたはれのひが突然休業し、多くの新成人たちが振袖を着用することができなかった事件です。
真相はとても許されるものではなく、消費者センターに相談が寄せられた方の被害額の合計は3億円を超えるものでした。
社長の現在としては、10月に初公判が開かれ罪を認めたところです。
成人式は20歳になったことのお祝いや、大人の仲間入りとの意味も込められており、人生においてとても大事な式典です。
また、女性の多くは振袖を着用するため、一生に一度の思い出作りに本人のみならず親御さんも奮闘するものです。
はれのひ事件はそんな新成人や親御さんの期待を踏みにじり、とても許せるものではありません。
また、あまり注目されませんが被害者は新成人や親御さんだけでなく、振袖の卸業者や着付け会場のホテルなど多方面におよびます。
二度と同じような事件が起きて欲しくありませんね!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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