2019年4月30日に天皇陛下が退位され、翌日の5月1日に皇太子さまが即位されます。

いよいよ、平成が終わり新しい時代が始まろうとしています!

今回のように、天皇の退位が決まっていて準備を重ねているのは長い歴史の中でも異例のことなんだそうです。

まさに、歴史的瞬間ですね!

みなさんは、そもそも天皇とは何か?と疑問に思ったことはないでしょうか。

私は日本人として、お恥ずかしながら天皇について今まであまり考えたことがありませんでした。

また、天皇陛下は日々何をして過ごしているのかも多くは知られていませんよね。

そこで今回は、天皇とは何かについてや、天皇陛下は普段何してるのかなどの疑問についてわかりやすくまとめてみました!

歴史的な天皇陛下の退位前に、天皇について再確認しておきましょう!

即位の礼とは わかりやすく説明します どこで行う?出席者は誰?

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天皇とは

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それでは、「天皇」についてわかりやすく説明していきます。

まず、日本国憲法第1章第1条には天皇について以下のように規定されています。

『天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く』

このように、日本国憲法では天皇の地位を「日本国民の総意に基く」ものと規定されているため、わかりやすく言えば国民たちがみんな支持をしているから天皇でいられるということになります。

戦前の明治憲法では、天皇について『天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス』規定されており、天皇の存在は絶対的なものでした。

天皇の起源は、集団作業を行う稲作のリーダーで、さらにはその豊作の祈りを捧げるカリスマ的な存在だったとも言われています。

現在の天皇の存在とは違いますよね~!

現在の日本国憲法に戻りますが、天皇は日本国の「象徴」とあります。

象徴…。

とてもわかりにくいですよね~。

私なりにわかりやすく説明するならは、桜や日の丸を見て日本を連想するのと同じで、天皇も日本のシンボルなのです。

現在の天皇陛下は125代目で今上天皇陛下と呼ばれていますが、象徴について最も考え抜かれた天皇だとされています。

報道などで、福祉施設や災害による被災地を訪れる天皇陛下の姿を見たことがあるかと思います。

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弱い立場の人たちを思いやり現地に訪れて国民の声を聞き、思いに寄り添う天皇陛下の姿には多くの人たちが勇気づけられています。

このような天皇陛下の姿を国民が見て、日本国の象徴である天皇はこのような活動をされる人だという認識が広まっていきました。

「天皇」と「天皇陛下」の違いはあるの?

天皇と天皇陛下の違いはあるの?と疑問に思ったことがある人はいないでしょうか。

また、天皇と呼んだ時に呼び捨てのような感覚を持つ人もいるかもしれませんね。

まず「天皇」は、現在の日本国民統合の象徴となるその地位のことで、一個人を差しているわけではありません。

そのため、初代天皇の神武天皇をはじめとして、大正天皇や昭和天皇、そして現在の今上天皇陛下までを総称して「天皇」と呼びます。

そして「天皇陛下」とは、現在の天皇に使用する敬称のことです。

そのため、現在の今上天皇のことを呼ぶ時には、天皇陛下と呼びます。

つまり今、天皇陛下と言う時には今上天皇陛下一個人のことになるわけです。

現在の今上天皇陛下のことを天皇と敬称を外して呼んだとしても間違いはないのですが、本質的には違うということになります。

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天皇陛下はいつも何してるの?

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天皇陛下がいつも何してるのかあまり知られていないかと思います。

天皇の活動は大きく①国事行為、②公的行為、③その他の行為の3つに分けられます。

それぞれの活動をわかりやすくまとめてみました!

①国事行為

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国事行為とは、日本国憲法において天皇が行うものとして規定されている行為のことです。

国事行為の内容としては、法律などの公布や国会の召集、衆議院の解散、栄典の授与、一定の吏の任免の認証などがあります。

天皇の国事行為は全て、内閣の助言と承認を必要として内容がその責任を負うと憲法において定められています。

そのため、天皇には実際に政治をする力は与えられていません。

多くの国事行為は、主に火曜日と金曜日の午後で皇居内の「表御座所」の中でデスクワークとして行われています。

なぜ、火曜日と金曜日の午後なのかと言うと、両曜日の午前中に閣議が開かれるため、そこで決裁された書類に署名や許可印を押す必要があるからです。

これを聞いて、流れ作業のように署名や許可印を押しているのかなと思った人もいるかもしれません。

しかし、天皇陛下は年間1000件を超える膨大な量の書類の全てに目を通して、自身が納得した上で署名や許可印を押されているそうなんです!

このご公務はご執務と呼ばれるのですが、これらを遅らせることは難しいため、体調不良だとしても簡単に休めるものではありません。

例えば、ご公務で地方までお出掛けになっていたとしてもこのご執務は必ず行わなければならないため、ホテルまで書類を持ち込んで行われています。

さらに、ご静養中で御用邸でゆっくりお休みになっていたとしても、職員により書類が運ばれてご執務が行われているとのことです。

一体、いつお休みになられてるのでしょうか。

また、私たちが報道を通して見ることができる、天皇陛下から叙勲や褒賞の勲章が手渡される「栄典の授与」を見たことがあるでしょうか。

一般的な表彰式典では上位数名に授与されることがほとんどですが、栄典の授与では全員に手渡されており、その人数は春と秋で約5,000人近くになるそうです!

報道では数名に手渡している様子しか見たことがありませんでしたが、私たちの見えない所で多くの人たちに手渡してしたとは…。

そして、ただ勲章を手渡しているだけではなく、授与者の名簿と受賞理由が書かれた書類に目を通して、許可印を押されるのも天皇陛下なのです。

栄典の授与のシーズン前には、ご執務の時間が6時間になることもあるのだとか。

天皇の活動はまだまだありますが、この時点ですでに想像以上です!

②公的行為

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公的行為とは、国事行為ではないものの公的な意義のある活動のことです。

公的行為の内容としては、国会開会式や認証官任命式、国民的行事への臨席、式典などの公開の場で「おことば」を朗読、国内巡幸、外国への公式訪問、外国元首との親電交換、外国賓客の接受、園遊会の主催などがあります。

園遊会は毎年春と秋の2回だけしか行われませんが、報道などでも話題になるのでとても印象に残っています。

園遊会は赤坂御用地内にある赤坂御苑に、五輪メダリストやノーベル賞受賞者などの各界を代表する方々がご招待され、両陛下や皇太子ご夫妻などの皇族の方々が歩きながら招待者と懇談されるとても和やかな会です。

優しい笑顔で招待者と懇談される両陛下がとても印象的で、私も笑顔になります。

2019年春の園遊会は、退位に伴う儀式などで日程が合わず行わないことが決定しており、両陛下がご主催される園遊会は昨年秋で最後となりました。

さらに、2019年秋も皇太子さまの即位の儀式が重なるため、新天皇、新皇后となられる皇太子ご夫妻が主催される秋の園遊会の実施も難しい状況だそうです。

公的行為もたくさんありますよね~!

ご公務の多さに驚くばかりです!

③その他の行為

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その他の行為には、国事行為でも公的行為でもない天皇の活動が分類されます。

その他の行為は、スポーツやご研究、宮中祭祀などの純粋な「私的行為」と、国事行為や公的行為に属さない「公的な性格を有するその他の行為」の2つに分けられます。

公的な性格を有するその他の行為の例としては、チャリティーコンサートの鑑賞や音楽鑑賞などがあり、私的な行為ではありますが「慈善」という公的な面もあるためです。

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宮中祭祀

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戦前の天皇にとっては、国家や国民のためにお祈りをする「宮中祭祀」はとても大切な公務でした。

古代は統治することと祭祀を行うことを分けておらず、これらをまとめて「政」(まつりごと)と呼んでいました。

現在の皇室でも宮中祭祀は重要行事とされており、皇居内にある神社のような「宮中三殿」という建物で、年間で30回以上(現在は一部削減)の祭祀が行われています。

天皇は古式装束の姿で大きな祭祀になると祝詞のようなものを読み上げますが、宮中三殿には冷暖房がないため、真夏や真冬はとても大変なんだそうです。

戦前の天皇の主なご公務は、国民や国家の繁栄や五穀豊穣などを祈る祭祀でした。

ですから、天皇の本来のご公務はお祈りなのです。

現在、土日以外に会社や学校などがお休みになる祝日がありますが、以前は「祝祭日」と呼ばれていました。      

祝日法が改正されてからはズレがありますが、この祝祭日のほとんどが天皇が宮中で祭祀を行う日とされていました。  

天皇の本来のご公務がお祈りだったのは、戦前の天皇の存在が日本に古来からある神道の中心的な存在だったためです。

戦後は政教分離原則にて、神道儀式が皇室の私的な活動と考えられるようになりました。

宮中祭祀は「お祈り」という性質上もあり、ほどんど公開されることはありませんので知らなかった人も多いかもしれませんね~!

伝統の敬称

皇室には日本の伝統文化の保護や継承をする役割もあります。

毎年1月に天皇が開催する「歌会始の儀」というものがあるのですが、これは鎌倉時代の中期に起源があり、とても歴史の長い行事となっています。

また、天皇が出したお題に対して皇族や宮内庁の職員が和歌を詠む「月次歌会」(つきなみのうたかい)も現在も毎月行われています。

皇室と和歌には深い関係があるんですね~!

さらに、天皇陛下は皇居内にある田んぼで稲作を行われています。

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春になると種籾をまき、初夏には田植えをし、秋にはカマを使い手作業で稲刈りをされています。

天皇による稲作は、植物学者でもあった昭和天皇が農業推奨や研究の意味合いもあり、昭和2年から始められました。

この田んぼで収穫されたお米は、宮中祭祀などのお供えものにされたり、天皇陛下自身も召し上がられています。

ちなみに、皇后さまは皇居内で養蚕を行われており、稲作や養蚕は明治時代以降からの伝統が受け継がれたものです。

稲作と養蚕は明治時代の主要産業であったため、天皇や皇后が関わることには奨励の意味も込められていたようです。

そして、日本の伝統音楽とされる雅楽や、鵜飼、鴨猟、古式馬術などの技法などを宮内庁の職員が保存し継承しています。

その他としては、天皇家は代々専門分野を持つ研究者の顔を併せ持っておられます。

今上天皇陛下はハゼの研究者として知られており、なんと8種類の新種を発見されています。

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また、2016年には国立科学博物館の研究員と共同して、『皇居におけるタヌキの果実採食の長期変動』と題する英語の論文を発表されています。

この論文には、2009年~2013年までの5年間の間に皇居に生息するタヌキの糞を毎週天皇陛下自ら採取し、分析した結果が綴られているようです。

天皇陛下の博識ぶりに驚く教授も多いそうですよ~!

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天皇陛下の休日は100日もない!?

天皇陛下のお姿は、軽井沢でのご静養や大きな式典がある時などにしか一般的には報道されません。

しかし、実際には多忙な日々を過ごされていることがわかりました。

天皇陛下はほぼ毎日ご公務をこなされているため、一般国民の仕事と比べてもハードな生活をされていますが、年間の休日は100日を割り込むこんでいる状況となっています。

天皇の本来のご公務はお祈りでしたが、戦後に日本国の象徴として国事行為や公的行為などを行うことになり、 天皇陛下のご公務が多忙となりました。

そして、天皇陛下のご公務は国家を代表してのものが多いですから、負担が大きいのは簡単に想像がつきますよね。

そのため、ご高齢になられた天皇陛下がこれらのご公務を全てやり遂げるのが困難になったこともあり、退位につながっていったわけです。

まとめ

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天皇とは何かについてや、天皇陛下はいつも何してるのかなどの疑問についてわかりやすくまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

天皇陛下は2018年12月23日に85歳になられましたが、いつも何してるのかを覗いてみると多忙な日々を過ごされていることがわかりました。

まさか、これほどまでとは驚きました!

ご高齢になられた天皇陛下がこれらのご公務を困難だと感じ、退位されることにつながったのも納得ですね。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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